哲学のガイア備忘録

　四川大地震の被害について様々なデータが出ています。

(5/22)四川大地震、死者５万人超す・中国政府が発表

　【北京＝高橋哲史】中国政府の災害対策本部は22日午前10時（日本時間同11時）時点の四川大地震の死者数が5万1151人になったと発表した。中国政府は負傷者の治療や家を失った被災者の生活支援に全力を挙げており、国内外に医薬品やテントなど緊急物資の提供を求めている。

　負傷者数は28万8431人。行方不明者も2万9328人に達した。死者数はなお増え続けており、6万人を超える可能性も高まっている。

　中国共産党は同日、最高意思決定機関の政治局常務委員会を開き「被災者の基本的な生活の保障に全力を挙げなければならない」との方針を確認した。中国外務省の秦剛副報道局長は同日の記者会見で「約330万のテントが必要だが、40万しか調達できていない」と指摘した。
NIKKEI NET

　相変わらず大きな被害が続いています。現地の混乱振りを見るに、残念ながら更にこの犠牲者の数は増えることになりそうです。
　また、流通面での被害も大きいです。

(5/22)四川大地震、流通業被害3000億円超に・商務相会見

　【北京＝高橋哲史】死者数が5万人を超えた中国・四川大地震で、スーパーなど流通業にも大きな被害が出ていたことが明らかになった。陳徳銘商務相は22 日の北京での記者会見で、地震の被害を受けた商店やサービス関連の企業が5万1429にのぼり、損失は200億元（約3000億円）以上に達したと発表した。商品流通の停滞は被災地の物価上昇を後押しする恐れがある。

　商務相によると、同日午前の時点で被害が大きかった四川省などで、1万7757の商店が営業を再開した。商務相は「全国から物資を四川省に送り、商品の供給を確保すると同時に、できるだけ早く商店の営業を再開できるように努力する」と強調したが、なお3万以上の商店が営業を再開できていないとみられる。

　商店の営業再開が遅れれば、被災者は生活必需品の調達を中国政府が配給する緊急物資に頼らざるを得なくなる。政府は被災地に生活物資を大量に送り込んでいるが、被災者に十分には行き届いていない。
NIKKEI NET

　被害総額は凄まじく、被災地は物価上昇することになるでしょうし、復興がそれだけ遅れることになりそうです。
　この損失を取り戻すのは大変難しいでしょう。

　また、昨日の記事で日本チームは復興支援に上手く対応出来てないと書きましたが、これは各国に対応の違いが出ているようです。

(5/22)海外医療チームの対応に格差・中国

　【成都（中国四川省）＝戸田敬久】四川大地震から11日目の22日、中国当局が日本の医療チームには認めなかった被災地周辺での医療活動をロシアなど他国チームには認めたことがわかった。中国側の対応の違いが波紋を呼びそうだ。

　ロシアチームは外科や内科、精神科の医師ら総勢67人。成都市近郊の彭州市で21日午後から活動に入り、既に70人を治療した。市内の学校の運動場に開設した23張りのテントでは300人のけが人の治療にも対応できるという。チームの代表は「中国側の受け入れ体制には満足している」と語った。
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　結局、救助チームも日本は一人も助けられず、ロシアの救助チームは一人救助しています。(アサヒ・ドットコム)
　そして、医療チームも上記のようにきっちりと被災地で医療活動が出来るのに対し、日本チームは病院で入りを宇活動です。
　この対応には明らかな差があります。
　少なくとも、日本チームよりもロシアチームの方が手柄が立てられるように中国政府が便宜しているように見えます。意図的に。
　まあ国の政策として、そうとる背景は分からないでもないですが、それによって救えたかも知れない人が救えなくなるかもしれないというのは哀しいことです。果たして、今優先すべきなのは人命なのか、国の政策なのか――色々考えさせられる話です。