2008年01月23日
よく分かるサブプライム問題!
昨日の世界的な株価の下落は各所で大問題になってますね。
このことは2006年から、早ければ2005年の半ばから、つまり3年前くらいから予測されていたことなのですが、結局なんの対策のないままここまで来てしまいました。
それもこれも、イラク戦争とサブプライム問題が原因なんですが――マスコミの各所で取り沙汰されているこの「サブプライム」、一体それがどういうものか皆さんはきちんと分かっているでしょうか。
今回はそこら辺に注目してみましょう。
<サブプライムローンの発生>
そもそも、アメリカは2001年に911事件――ニューヨークの自爆テロの事件のせいで一時不況になりました。
しかし、その後「不動産バブル」が起きて景気回復しました。
でも、この「不動産バブル」がくせ者だったのです。
911事件の不況から脱するためにアメリカは大幅に利下げをしました。ローンを借りやすくしたんですね。
すると、ローンを借りて家を買う人が増えました。結果、土地の値段が次々とあがり、景気が回復したわけです。
で、また自分の家や土地を担保にして金を借りた人達が株に手を出してガンガンお金を使っていた訳です。
<サブプライムローンの終焉>
しかし、原油価格の上昇などと共にアメリカでインフレが発生しました。
その対策のために、アメリカの銀行は利上げを行いました。今まで借りやすかったお金がまた借りにくくなったのです。
ここで困ったのはそれまでローンを組んでいた人達です。お金を借りていた人達は「変動金利型」のローンを組んでました。普通のローンは一度 利率を決めたら、利率は変わりません。利子は一定ですね。
しかし、この「変動金利型ローン」は経済の状況によって利率も変動するのです。利子が変動する代わりに、お金が借りやすいという仕組みだったのです。
そして、アメリカの銀行が利上げすることによって経済の状況が変化しました。
つまり、金を借りた時は利子が安かったのに、返す時になって利子が急にぐっと上がった訳です。
おかげで急に利子が増えたために借金が返せなくなって自分の土地を奪われる人が急増しました。
土地を担保に借りても金を返せない人が増えたので土地の価格は下落していきます。
すると、せっかく借金のカタに取ってきた土地も値段が下がっているので結果的にお金を貸していた金融機関は赤字になってしまいます。
そして、次々と金融機関に爆発的な不良債権が増大していった訳です。
こういう土地を担保にしたローンを「サブプライムローン」だったのですが、そのお金を返せない人が爆発的に増えてしまったのでサブプライム問題と言うのです。
ロサンゼルスの郊外ではこのローンが返せず土地を奪われたホームレスのテントが約200以上作られているそうです。ロサンゼルスだけでこれだと、アメリカ全土で土地を失った人達の数は恐ろしい数になるでしょう。
まとめるとこういうことです。
●911自爆テロ事件でアメリカは不況になる。
↓
●アメリカの銀行は利下げをしてローンを借りやすくする。
↓
●「サブプライムローン」という住宅ローンが流行る。(サブプライムの利率は変動型)
↓
●爆発的に土地の値段が上がり、金余りが発生し、好景気に。
↓
●しかし、原油高などによってアメリカの銀行は再び利上げをする。
↓
●サブプライムの利率も増加し、利子も増加。結果的に借金を返せなくなる人が増える。
↓
●土地の値段が下落し、不良債権がアメリカ中で増加
↓
●アメリカの金融界が赤字になったので、それにつられて世界中の株価も下落
と言う訳です。
<アメリカで成り立っていた世界経済>
そもそも世界の経済は世界中で作られた物を金持ちのアメリカがあっちこっちで金を使って贅沢していたので経済が回っていました。ハゲタカファンドもなんのかんのでアメリカが大金積んで会社を買収しまくっていたので、それぞれの国にお金は回っていた訳です。
しかし、そのアメリカが世界に金をばらまけなくなったので、一気に世界の経済は不況に陥ったのです。
このままアメリカが不景気になっていけば、連動して日本や他の国々も不景気になる可能性が高いです。
これはドルを基本とした国際市場になっているせいです。このままドル基本の国際市場に日本がいれば第二次世界大恐慌に巻き込まれるかも知れません。
対策としては、ドル基本ではなく、アジア共通貨幣を造ることだと言われています。EUの「ユーロ」と同じですね。実際にASEANなどでアジア共通貨幣を造ろうとしていますが、なかなか進んでいません。
このまま行けば日本はアメリカの不況に巻き込まれる訳ですが、政府は
「今のところなにもしません」
と言っています。しかし、日本はアメリカと沢山のものを貿易して経済が成り立っています。アメリカが不況になれば日本も不況になる可能性は凄く高いです。そして、そのアメリカのブッシュ大統領は不況対策を打ち出しました。
それを考えると、日本もこのままではいけないでしょう。
早急な対応を願うばかりです。
以上、サブプライム問題に対する解説でしたが如何だったでしょうか。
分からない所があればまた解説を加えるのでご意見をお待ちしております。
このことは2006年から、早ければ2005年の半ばから、つまり3年前くらいから予測されていたことなのですが、結局なんの対策のないままここまで来てしまいました。
それもこれも、イラク戦争とサブプライム問題が原因なんですが――マスコミの各所で取り沙汰されているこの「サブプライム」、一体それがどういうものか皆さんはきちんと分かっているでしょうか。
今回はそこら辺に注目してみましょう。
<サブプライムローンの発生>
そもそも、アメリカは2001年に911事件――ニューヨークの自爆テロの事件のせいで一時不況になりました。
しかし、その後「不動産バブル」が起きて景気回復しました。
でも、この「不動産バブル」がくせ者だったのです。
911事件の不況から脱するためにアメリカは大幅に利下げをしました。ローンを借りやすくしたんですね。
すると、ローンを借りて家を買う人が増えました。結果、土地の値段が次々とあがり、景気が回復したわけです。
で、また自分の家や土地を担保にして金を借りた人達が株に手を出してガンガンお金を使っていた訳です。
<サブプライムローンの終焉>
しかし、原油価格の上昇などと共にアメリカでインフレが発生しました。
その対策のために、アメリカの銀行は利上げを行いました。今まで借りやすかったお金がまた借りにくくなったのです。
ここで困ったのはそれまでローンを組んでいた人達です。お金を借りていた人達は「変動金利型」のローンを組んでました。普通のローンは一度 利率を決めたら、利率は変わりません。利子は一定ですね。
しかし、この「変動金利型ローン」は経済の状況によって利率も変動するのです。利子が変動する代わりに、お金が借りやすいという仕組みだったのです。
そして、アメリカの銀行が利上げすることによって経済の状況が変化しました。
つまり、金を借りた時は利子が安かったのに、返す時になって利子が急にぐっと上がった訳です。
おかげで急に利子が増えたために借金が返せなくなって自分の土地を奪われる人が急増しました。
土地を担保に借りても金を返せない人が増えたので土地の価格は下落していきます。
すると、せっかく借金のカタに取ってきた土地も値段が下がっているので結果的にお金を貸していた金融機関は赤字になってしまいます。
そして、次々と金融機関に爆発的な不良債権が増大していった訳です。
こういう土地を担保にしたローンを「サブプライムローン」だったのですが、そのお金を返せない人が爆発的に増えてしまったのでサブプライム問題と言うのです。
ロサンゼルスの郊外ではこのローンが返せず土地を奪われたホームレスのテントが約200以上作られているそうです。ロサンゼルスだけでこれだと、アメリカ全土で土地を失った人達の数は恐ろしい数になるでしょう。
まとめるとこういうことです。
●911自爆テロ事件でアメリカは不況になる。
↓
●アメリカの銀行は利下げをしてローンを借りやすくする。
↓
●「サブプライムローン」という住宅ローンが流行る。(サブプライムの利率は変動型)
↓
●爆発的に土地の値段が上がり、金余りが発生し、好景気に。
↓
●しかし、原油高などによってアメリカの銀行は再び利上げをする。
↓
●サブプライムの利率も増加し、利子も増加。結果的に借金を返せなくなる人が増える。
↓
●土地の値段が下落し、不良債権がアメリカ中で増加
↓
●アメリカの金融界が赤字になったので、それにつられて世界中の株価も下落
と言う訳です。
<アメリカで成り立っていた世界経済>
そもそも世界の経済は世界中で作られた物を金持ちのアメリカがあっちこっちで金を使って贅沢していたので経済が回っていました。ハゲタカファンドもなんのかんのでアメリカが大金積んで会社を買収しまくっていたので、それぞれの国にお金は回っていた訳です。
しかし、そのアメリカが世界に金をばらまけなくなったので、一気に世界の経済は不況に陥ったのです。
このままアメリカが不景気になっていけば、連動して日本や他の国々も不景気になる可能性が高いです。
これはドルを基本とした国際市場になっているせいです。このままドル基本の国際市場に日本がいれば第二次世界大恐慌に巻き込まれるかも知れません。
対策としては、ドル基本ではなく、アジア共通貨幣を造ることだと言われています。EUの「ユーロ」と同じですね。実際にASEANなどでアジア共通貨幣を造ろうとしていますが、なかなか進んでいません。
このまま行けば日本はアメリカの不況に巻き込まれる訳ですが、政府は
「今のところなにもしません」
と言っています。しかし、日本はアメリカと沢山のものを貿易して経済が成り立っています。アメリカが不況になれば日本も不況になる可能性は凄く高いです。そして、そのアメリカのブッシュ大統領は不況対策を打ち出しました。
それを考えると、日本もこのままではいけないでしょう。
早急な対応を願うばかりです。
以上、サブプライム問題に対する解説でしたが如何だったでしょうか。
分からない所があればまた解説を加えるのでご意見をお待ちしております。
Posted by 哲学 at 16:49│Comments(0)
│解説
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