2008年11月25日
韓国の経済危機を軽く振り返る その1
<韓国経済の終焉はすぐそこにあった>
韓国の経済が破綻するとここ数ヶ月言われていたが、実際どれくらい韓国経済が酷くなっていたのか一般の人は全然分かってないだろう。なんか偉い人が色々と騒いでるとしか思ってない。
そこで分かりやすい例を見よう。
まずは韓国の経済収支を見よう。経済収支とは、簡単に言えば他国と貿易とかして儲けた収入から輸入とか海外旅行とかで使った支出を差し引きした合計みたいなもんである。海外と関わってどれくらい儲けたのか。
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2004年 281.7億ドル
2005年 149.8億ドル
2006年 60.9億ドル
2007年前期 -14.3億ドル
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突っ込み所満載である。
まず、2004年から一年経っただけで経済収支が一気に半分近くむしり取られている。
更に、2006年になると、前年から6割方の収入が減ってる。
そして、半年で赤字へ転落。
どんだけ海外に食い物にされてるんだと。
それでも、韓国のウォンは高かった。異常なまでに高かった。
貨幣というものはその国の経済力が高ければ高いほど高くなる。
例えば、アメリカがサブプライム問題で経済力が落ちた時はバカみたいにドルが安くなった。逆に、日本はいくら不況不況言われても円の値段はあがってた。日本国内では不況であっても、海外からすれば経済大国日本はサブプライム問題でゆれるアメリカなんかより安心できるという抜群の信頼度があるからと――まあ、ドルが下落しているこの機に一儲けしようとしているヘッジファンド(通称ハゲタカ・ファンド)とかあそこら辺が意図的に円の値段をあげているのと両方である。
で、韓国のウォンがここ数年経済がやばい事になってるのに一定水準を維持していた。
それは何故か。
実は――ハゲタカ・ファンドに喰い物にされていたからである。
話は1997年までもどる。
この年、タイがハゲタカ・ファンド達の犠牲になった。
タイがドルとバーツの交換レートが固定されていたのが変動に変わった瞬間にハゲタカ・ファンド達が食いついて結果的に
1ドル=24バーツ
↓
1ドル=200バーツ
にまでバーツ(タイのお金)の価値が下落。
タイでは今まで1ドルのハンバーガーを24バーツで買えたのである。
それが、200バーツ支払わないとハンバーガーを買えなくなったのである。
日本円で例えると、100円マックがいつの間にか1000円マックになってしまうというドナルドマジック。
100円マックが数ヶ月後には1000円マックになってたら経済も破綻するさ!! 当たり前だろうが!!
これによってアジアで貨幣危機が起きる。日本はなんとか持った。他の国も耐えた。
けど、韓国はそのあおりを喰らってモロに経済破綻。IMF(国際通貨基金)に借金して、更に日本から莫大な資金援助(借金)をしてなんとか立て直した。
……いやまて、日本はなんでそんな余計な事をしたんだよ!て感じだが、助けてしまったものは仕方ない。しかも、国連のIMFが「これ以上韓国にお金をあげちゃダメだ!」ていうのを無視して大量に金をあげたからね。
で、タイと韓国がこの通貨危機によってガタガタになった後、次にハゲタカ・ファンド達が狙ったのは日本である。
経済資本がたんもりあるからである。金融自由化された途端にバカみたいにハゲタカ・ファンド達が群がってきた。日本ではライブドア問題とかそこら辺で話題になったことである。
さて、ここでハゲタカ・ファンドがどうやって儲けているかの仕組みを書こう。
単純に言えば、安い時にモノを買いまくって、高くなったら売る。この繰り返しである。
日本の場合は、ともかく、円を買いまくる。
すると、円高になる。
高くなったら円を売る。
これを繰り返せばいい。だから、得するためにハゲタカ・ファンドはバカみたいに円を高くしようとした。
が、日本としてはこんなことされてはたまった物ではない。
円高になったら日本の輸出が大打撃だからである。
だから、必死で円を安くするために日本は円を売ってドルを買いまくった。
だが、ハゲタカ・ファンド達は結託して無理矢理円高にしようとする。
そこで日本銀行がどういうどういう手段に出たか。
有名なコピペがあるので紹介しよう。
>日銀上司「いいか、これから1分ごとに10億円づつ円売りドル買い介入を行う」
>
>日銀部下「1分ごとに10億円も?」
>
>日銀上司「そうだ1分ごとに淡々と売り続けるんだ。これから24時間売り続けるんだ。」
>
>日銀部下「24時間ですか?」
>
>日銀上司「そうだ。為替相場に終わりは無いんだ。もちろん交代要員も用意してあるが出来るだけ頑張ってくれ。」
>
>日銀部下「はー、、。でも1分間に10億円だと1日に1兆円以上の資金が必要ですが?」
>
>日銀上司「今、30兆円用意してある。当面はこれを使う」
>
>日銀部下「それを使い切ったらどうするんですか?」
>
>日銀上司「財務省 が保有している200兆円もの米国 債のうち、比較的短期のものを最大100兆円売って新たな介入資金を作る」
>
>日銀部下「米国債 なんか売っちゃっていいんですか?」
>
>日銀上司「円売りで買ったドルで新たに米国債 を買い、国庫に返還するので問題は無い。とにかく相手が折れるまで淡々と売り続けるんだ。休んだらヘッジの思う壺だ」
>
>
>これを35日間続けました。
>
>この結果アメリカのヘッジが2000社倒産しました。
>
>また、行方不明になったり自殺した人も大量にいました。
>
日本銀行は化け物か。
35日間も、ドルを買いまくって、あまつさえアメリカのハゲタカ・ファンドを2000社くらい逆に潰すとか!!
円を幾ら買っても円は安くならず、それどころか円安になるという。
必死こいてファンドがお金集めてる中、日本政府は「はーい、100兆円追加でーす」とかされたらたまったもんじゃない。
すげぇ! さすが経済大国日本!
マネーゲームでアメリカにパワー勝ちしやがった!!
もう二度と日本銀行と戦いたくないと言わしめたほどの大勝利だったという。
で、日本にボロ負けしたハゲタカ・ファンド達が次に目をつけたのが韓国である。
一番最初に見た通り、2004年から経済収支がグラビガを喰らったかのように経済力が落ちてるのに、ひたすらハゲタカ達がウォン(韓国のお金)の値段をあげまくりました。
普通ならば日本みたいになんとか対策を取ろうとするのだが――。
韓国は何も対策を取らず。
「経済悪化してるけど……ウォンの価値が下がらない! 韓国経済は世界に認められてる!! いやっほー!」
鼻高々で調子ぶっこいてたので慎重になっていたハゲタカ・ファンド達も
「こいつらカモだ」
2006年1月2日にハゲタカ・ファンド達は遠慮無く韓国に襲いかかっていったという。
長くなったのでつづく。
参考URL:
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2150997
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4847569
<そんな訳で>
ちょっとニュースネタでいいものがなかったので、過去に別の日記に書いた記事を引っ張り出して転載してみた哲学さんです。
まあ、内容としては参考リンクのものを自分解釈で書き換えただけでなにも目新しいことはないのですが。
たまにはこんな長文もいいかな、と思って張ってます。
Posted by 哲学 at 20:54│Comments(0)
│解説
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