2008年06月22日

チベットに聖火リレー通過

 ついに、聖火がチベットを通過しました。

北京五輪:聖火リレー、ラサ通過 民族団結を演出 中国当局、難関一つクリア


 【北京・浦松丈二】北京五輪の聖火リレーは21日、中国チベット自治区ラサで大きな混乱もなく終わり、中国指導部は胸をなで下ろしている。ラサで3月14日に発生した大規模な暴動から3カ月余り。中国からの分離・独立運動を封じ込め、民族団結と治安回復を内外にアピールした形で、8月開幕の五輪に向けた難関の一つを越えたことになる。

 リレーは民族団結を意識した演出が目立った。156人の走者は漢族とチベット族がほぼ同数ずつ選ばれた。スタート前には四川大地震の犠牲者に黙とう。ゴール地点のポタラ宮前広場で、自治区トップの張慶黎・党委書記が「雪山(チベット)と北京がつながってこそ、中華民族はさらに団結し、調和が取れる」と訴えると、動員された数千人の漢族、チベット族から大きな拍手がわき起こった。

 中国治安当局はラサでの聖火リレーにあたり、僧侶らの暴動再燃を警戒。同自治区内のリレーは直前になって当初予定の3日間から1日だけに短縮されたほか、外国メディアの取材人数も制限された。自治区政府のペマ・トリンレ副主席は20日夜の記者会見で「チベット独立派が聖火リレー破壊をもくろんでいる」と危機感をあらわにしていた。

 チベットと同様に分離・独立勢力を抱える新疆(しんきょう)ウイグル自治区の聖火リレー(17~19日)でも、治安当局は一般市民を排除して厳戒態勢を敷き、大きな混乱はなかった。次のヤマ場は大地震に襲われた四川省を通過する8月上旬。中国指導部は民族団結を前面に打ち出して震災復興を急ぐことになりそうだ。

毎日新聞 2008年6月22日 東京朝刊



 大した暴動はなく、無事に終えた……ように見えます。
 が、しかし、平和のリレーとしては果たしてどうなのでしょう。

五輪=中国当局者、ラサでの聖火リレー終了後もダライ・ラマ批判


 [ラサ(中国・チベット自治区) 21日 ロイター] 中国政府当局者は21日、当地で開催された北京五輪の聖火リレーでの厳重な警備の正当性を主張するとともに、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世をあらためて批判した。

 同日の聖火リレーでは、コース沿道にある商店は閉められ、数メートルごとに配置された警察官と軍兵が当局により選ばれた観客を監視する厳重な警備が敷かれた。

 チベット自治区の張慶黎・党委書記はリレー終了後、ゴール地点となったポタラ宮前で「チベットの空にはこれから先も永遠に変わることなく、中国の赤い国旗が高くはためくだろう」とした上で「われわれは必ずやダライ・ラマ派による分裂主義者の陰謀を打ち砕くことができるだろう」とコメントした。

ロイター


 平和の祭典なのになんていうギスギスした雰囲気でしょう。
 そして、民族闘争の場になってしまっています。
 なんというか……とてもオリンピック、という気がしません。
 このままで北京オリンピックが始まってもあまりいい印象は残らないでしょう。
 でもまぁ、何も犠牲が出なかった。それだけは祝福しましょう。


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Posted by 哲学 at 22:57│Comments(0)ニュース
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