2008年05月30日

自衛隊派遣見送り

 中国への自衛隊派遣は見送りし、民間機を送ることになったそうです。
 そもそも、中国側から言い出したトコなのに、国内の声を押さえつけられなかったようです。時系列で見ていきましょう。

強硬派と世論動向の狭間で…自衛隊機派遣で悩む胡政権


5月29日22時5分配信 産経新聞

 【北京=野口東秀】中国・四川大地震の被災者支援で、中国側の要請を受けた自衛隊輸送機の派遣案について、中国のインターネットでは冷静な見方もある一方、「売国的行動だ」「中国人の悲哀だ」と批判的な書き込みが目立っている。自衛隊機受け入れをいったんは決断した胡錦濤指導部だが、対日強硬派や国内世論の反応を計り、受け入れを判断せざるを得ない状況とみられる。国営新華社通信によると、韓国は29日、すでに成都に物資を積んだ「軍用機」を派遣しており、“歴史”を抱える日本との違いが際立っている
 中国外務省の秦剛報道官は同日の記者会見で、世界の国・軍からの援助は歓迎としながらも、「受け入れ国の具体的状況」に基づいて協議し、判断していく必要性を指摘した。同報道官は、旧日本軍の侵略戦争という「歴史」にからめた国民感情にまったく言及しなかったが、自衛隊機の派遣に予想以上の反発があり、マイナス効果を生むと判断、決定を翻した場合は、チャーター便などの輸送に変更される可能性を示唆したとも言える。
 一方で、韓国の通信社、聯合ニュースによると、テントや非常食などを積んだ韓国空軍のC130輸送機3機が29日、成都に到着している

 しかし、ネット上では、「軍靴を履いた日本人を中国に入れることは絶対に不可能だ」「民間機で十分だ」「援助隊と自衛隊は性格が違う」「絶対に許さない」「領空で日本の軍機は見たくない」「中国には強大な軍があるのに自衛隊が必要か」など感情的で日本に対して厳しい批判が寄せられている。

 北京では、「歴史は歴史。援助に感謝する」と話す人も少なくないが、その一方で、軍を含めた対日強硬派が国民の底流に流れる反日感情を利用し、自衛隊機派遣案をつぶす動きに出ている可能性も否定できない。


 このように、中国首脳部は自衛隊を受け入れようとしたものの、民間や軍からの反発が余りにも大きかったようです。韓国の軍隊は受け入れたのに……です。
 そもそも、日中戦争時は韓国人達は日本人として、日本の軍人として中国軍と何度も戦っていたのですが――それでも、当時は「日本人」だったわけで、やはりそれは別物なのでしょうね。

政府、自衛隊機派遣見送り 中国側と調整つかず


2008.5.30 01:36
 政府は29日、中国・四川大地震の被災者への物資を輸送するために、航空自衛隊のC130輸送機など自衛隊機を派遣することを見送ることを決めた。「中国政府の正式要請がない」(政府高官)うえに、テントなど物資の確保に時間がかかるなどの物理的要因もあり、中国側と調整がつかなかったためだ。この問題では、中国側は「支援要請はしたが、自衛隊機と限定したわけではない」と日本側の報道先行に困惑を示していた。政府はこれを受け、民間機による輸送の検討を本格化させる。

 政府は、27日に北京の日本大使館に来た「追加支援がほしい。その際、(物資を運ぶのは)自衛隊であっても構わない」との要請を受け、C130輸送機5機を活用し、3日間8便でテント200張や毛布3600枚などの支援物資を四川省・成都に直接輸送する方向で調整を進めていた。中国側の正式要請があれば、石破茂防衛相が空自部隊に国際緊急援助隊派遣法に基づく派遣命令を出し、第1便3機が24時間以内に中国に向け離陸。このほか、テント設営の要員として陸上自衛隊から6人、統幕から30人派遣することも検討していた。

 だが、自衛隊機派遣構想が「マスコミに漏れすぎた」(政府関係者)こともあり、まだ旧日本軍に対する反発と抵抗感が強い中国側が態度を硬化させた。28日夜の段階で「自衛隊派遣の可能性は五分五分」(外務省幹部)となっていた。町村信孝官房長官も29日午後の記者会見で、「先方との調整が残っている」と述べ、直ちに派遣できるような段階には至っていないとの現状認識を表明。また、「中国政府の中にもいろんな考えもあるようだ」と、同政府内に自衛隊機に抵抗する勢力があることを示唆していた。

 政府サイドは、27日の「要請」は「中国の武官」(政府高官)からだったが、「中国政府内の手続きが終わらないままの要請だったようだ」(政府関係者)とみている


 自衛隊でもいいから支援が欲しい……と最初に言ったのはやはり中国側。
 それでも、結局中国で調整がつかずにこういう結果になった訳です。
 しかし、この騒動を見ていて思うことは、中国指導部の権力が大分落ちているのではないか、ということです。
 以前の中国ならば、どんなに民衆の反発があっても押さえつけられていたのに、ここ近年の中国は民衆の声を昔ほど握りつぶすことが出来ていないと思います。
 このことが果たしてどこまで影響をもたらすのか――気になる所です。
 まあなんにせよ、被災地への救援は早いに越したことはないのですが……日本はまだまだ調整に時間がかかりそうです。


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