2008年05月29日

自衛隊が必要なくらいせっぱ詰まってる中国

 中国政府は今回の地震の復旧のために遂に自衛隊派遣を日本に要請しましたね。

中国への空自機派遣、早ければ週内にも…支援物資輸送


 政府は28日、中国からの要請に基づき、四川大地震の被災者用テントなど緊急支援物資の輸送のため、航空自衛隊の輸送機を中国に派遣する方針を固めた。

 早ければ週内にも派遣する。自衛隊の部隊が中国に派遣されるのは初めてとなる

 町村官房長官は28日夕の記者会見で、中国政府から27日、北京の日本大使館に救援要請があったことを明らかにした。要請の内容については「自衛隊のテント、毛布などを自衛隊機で中国の空港まで運んでもらいたいという趣旨だと理解している」と述べた。また「国内の(被災地への)輸送までは望んでいないようだ」と語った。

 政府は、国際緊急援助隊法に基づき、空自のC130輸送機を、準備が整い次第派遣する考えだ。先遣隊を一両日中に派遣することも検討している。空輸先は北京、西安、成都などの空港を想定。援助物資は、政府が四川大地震への緊急支援として表明した5億円の枠外で無償提供する方針で、大半は自衛隊の装備品をあてる。自衛隊は28日、陸上自衛隊など各部隊が保管するテントで中国に提供できるものを移動させる準備に入った。

 輸送機の運用を統括する空自の航空支援集団司令部(東京都府中市)は28日、愛知・小牧市の第1輸送航空隊に派遣準備を指示した。国際緊急援助隊法では、命令後48時間以内に派遣することを目標としているが、空自幹部は「命ぜられれば、24時間以内に離陸できるようにするため」としている。

 同航空隊では現在、イラク国内で多国籍軍や国連を支援する空輸活動を実施している。機数に限りはあるが、小牧基地で待機するC130輸送機のうち2~3機を派遣することにしている。

 テントや毛布などの援助品を満載した場合、成都までなら飛行時間は約14時間で、途中で給油が必要になるという。北京であれば約5時間だが、経路にあたる韓国政府から自衛隊機の領空通過許可を受けなければならない。

 同法に基づき自衛隊が海外に派遣されたのは過去に9回あり、うち6回は航空自衛隊が参加している。最近では、2006年のインドネシア・ジャワ島中部地震の際、空自のC130輸送機2機が派遣された。
(2008年5月29日03時02分 読売新聞)


 日本国内では、親中国な方々はどうしても自衛隊が好きになれないという人が多く、裁判で自衛隊の派遣は違憲じゃないかと何度も呼びかけたりする活動家がいるくらいなのですが、それでもやはり自衛隊が他の国にとっても必要だと思われているのは確かなようです。
 しかし、日本の今回の地震の救助について現地に行っている記者のブログなどを読んでいると、やはり中国としては自分でなんとかしたかったのだろうなぁ、とひしひしと感じます。

■被災者、市民から感謝された、という点でみれば、日本の国際緊急援助、成功である。でも、日本人の一記者として、今回の緊急援助のあり方を各国と見比べてみると、やはり感じるところがあったので、この問題について、まとめておきたい。一般人の目から見た今回の日本の国際緊急援助の問題点、所感なので、別に無視していただいてもいいのだが、日本が今後、よりよい国際緊急援助によって国際社会に貢献するために、ちょこっとは参考になるかもしれない、と思う。

■中国は欧米諸国や民主主義の途上国とはあきらかに違い、民主主義的自由はないけれど欧米なみに経済が発展し大国意識も強くプライドも高い部分がある、という極めて特殊な〝独裁国家〝で、こういう国が国際緊急援助を受け入れるのも初めてなら、国際緊急援助隊を派遣する側も初めての挑戦だった。


中国は当初、国際緊急援助を受け入れるつもりはなかった。そういえる根拠は、日本外交筋が13日に中国外務省から、「極めて丁重なお断りがあった」と話している。13日時点では、中国は人的な国際緊急援助を受け入れない方針を固めていた。表向きの理由は交通が寸断されていて被災現場に入れない、ということだが、なにも現場は汶川だけじゃないから、これはあくまで表向きの理由といえる。

■本当の理由は推測の域をでないが、ひとつは、震源地がアバ・キョウ族チベット族自治州という民族問題の火だねを抱えている土地であること。たとえアバに入らなくても、成都にもチベット族居住区があるし、被災者が流れてくる。そういうところで、あまり国際社会に見せたくない民族問題の本質が見られてしまうかもしれない、という心配があるかもしれない。私が直接目撃したのではないが、こちらにきているあるフリーカメラマンによると、成都北駅付近で24日で、大勢のチベット族が拘束されていた、という。そのカメラマンが目撃し、周辺の人に聞くと、チベット族の犯罪者が捕まった、と答えたという。地震の混乱に乗じて、チベット族がデモや抗議活動を活発化させるのではないか、という懸念は軍にある、と、その筋に詳しい記者からきいている。被災地の軍結集の素早さは、そういった火だねを抑えるする目的もあった、という見方がある。あくまでも、ひとつの見方であるが。

■ちなみに、成都や都江堰などの漢族のチベット族に対する蔑視は相当根強いものがあり、雑談で水を向けると、チベット族の悪口のオンパレードになる。もっとも、こういった偏見はどこの国にもあり、日本では「中国人は犯罪者が多い」と、警察自身がいったりするから、非難ばかりもできないのではあるが。でも、こういう感情があふれる地域で、チベット族の被災者はけっこう苦労しているんじゃないかな。私は民族問題については、その歴史的経緯をみて大いにチベット族に同情的立場なので、こういう言い方になる。

■話がややそれが、当初、国際人的支援を断りつづけたもうひとつの理由として、中国の大国意識、プライドがじゃましていた、という見方もある。これまでの自然災害は、基本的には解放軍と政府が人民を助けてきた。物価高で庶民の生活が苦しくなったという実感がある一方で、(戦争もないのに)軍の予算がずっと2桁成長のなか、軍の存在意義を人民に納得させるのは、こういう災害で活躍するほかない。そういう意味で、この「抗震救災 衆志成城」は、軍と人民の心をひとつにする絶好の機会であり、外国の救援隊が出る幕ではない、という見方だ。これもあくまで見方にすぎないけれど。

■もうひとつが、日本の人的援助に限っての話だが、成都という反日感情が強い地域での日本の救援チームの受け入れは、むしろマイナスではないか、という懸念が中国当局側にあったときく。反日感情が強いのは重慶でしょう?という人がいるだろうが、重慶と成都は近いので、成都にも反日の人は多いのだそうだ。(地元日本人談)。05年の反日デモのときは、確かに成都のイトーヨーカー堂が最初にガラス扉を破られる騒動があった。

■こういった懸念を、ぜんぶひっくり返して、急遽、日本の国際緊急援助を受け入れたのはなぜか。これも推測だが、やはり被害規模があまりに大きすぎたこと。そのため、実は軍に対する不満が人民から上がり初めていた。これはインターネット世論にあらわれてきたのだが、軍は確かに活躍していて空挺部隊の済南軍区の活躍には賞賛の声が集まっていたが、成都軍区については、初動が遅い、という批判の声が結構多かった。

■死者数が中国の予想の範囲を大きく上まり、国際社会の援助を断り続けた方が、人民の非難を買いそうな予感がしてきたのではないか。また、外交部としては、胡錦濤国家主席訪日の直後で、ここで日本の支援を受け入れることが、日中関係にプラスになるとの判断もあったのではないか。

■ということで、私がみるに、極めて外交的政治的な判断で、中国は日本に対し人的な緊急援助を要請した。日本としては、突然の態度の変化でちょっとあわてたのではないだろうか。日本としては、おそらく人的援助は断られるであろうという前提の上での申し出だった。

北京趣聞博客 (ぺきんこねたぶろぐ)』の『被災地から④国際緊急援助考』より抜粋。


 「恐らく」とか「推測だが」という言葉がよく目につき、はっきりとした結論を出せてはいないけれど、それは仕方のないことだろう。けれど、納得できる推測だといます。
 結局、今回の地震は中国の手に余る事態だったのでしょう。これを機に中国がもっと開かれた久二になってくれればいいのですが……。


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