2008年04月17日

中国崩壊の序曲?

 『大紀元時報』にてこんなコラムが発表されました。

程暁農:2008年は中国経済全面崩壊の始まり


 【大紀元日本4月12日】中国株式市場は、昨年10月の6000ポイントから大幅に下落し、既に心理予想の関門である3500ポイントを突破し、下げ止まる兆候は見えてない。また、市場で噂される救済策は皆失敗に終わっている。株式市場の悲惨な下げ幅と投資家の悲痛な叫びに直面し、中共政府及び関係メディアはいずれも沈黙を保っている。“股市有風険、入市需謹慎(株式市場にはリスクがあるので、市場に参加するのは慎重に、の意)”の十文字を除き、投資家の真実の生活実態や、株式投資によって家計が破産したニュースを敢えて報じる国内メディアは存在しない。

 著名な経済学者で、「当代中国研究」編集長である程暁農氏は、大紀元の取材に対し、株式市場の崩壊は、中共政権が操作してきた経済が下り坂となったことを示す顕著な兆候であると述べた。物価の上昇、株式市場、住宅市場の低迷、外資の撤退などの一連の経済問題から、今年は、中国経済の低迷が続き、全面崩壊の始まりが予想され、さらに、中国経済の崩壊は、中共政権の崩壊の前兆であるという。

 程氏の指摘によると、中共政権の違法性及びこれが引き起こした民衆の怒りは、主に、経済上のパフォーマンスによって隠蔽されてきた。現在、経済成長の幻想は、明らかに消滅しつつあり、政権もまた崩壊寸前である。中共は政権のリスクを認識しており、このために、オリンピックが始まっていない現時点において、政治統制の厳格さが、既に空前のレベルに達している。こうした対応は、異見者、抗議団体に対してのみならず、経済が引き起こす民衆の怒りを含む、社会的動揺をもたらすあらゆる要因に対処するためのものである。

 彼は次のように語っている:“中共は、オリンピックを、政権の合法性、政権の成功を堅く顕現する一つの象徴と見なしています。かりに、この問題で試練に直面すれば、雪崩効果が誘発されます。

(中略)

 当局の沈黙

 中共政府及びメディアの沈黙について、程氏の指摘によると、株式市場の低迷は、経済が少しでも分かる人にとっての共通認識となっている。しかし、利害関係により、多くの人が真実を語ろうとしないという。

 程氏は次のように語る、「中共当局及び証券業界の利益集団は、中国株式市場が一定の水準で安定してくれることを希望しています。このため、株式市場が繁栄しているというイメージを作り続けているのです。例えば、‘オリンピック市場’は彼らの作った言葉ですが、言外の意味は、オリンピックの勝利のために、政府は如何なる代価も惜しまず、市場を維持するということです。この見方は、国内証券業界のメディアにおいて、主導的な地位を占めています。証券業界のメディアは、証券でご飯を食べているため、株式市場の動向に不利な情報を発表することができないのは当然のことです。他の政府メディアも、オリンピックを間近に控えて中共政権が一連の圧力、試練に直面する中で、密令を受け、世論を厳格に統制しなければなりません。このため、国内メディアは皆、株式市場に関する悪いニュースを扱おうとしないのです」。

(中略)

 程氏は、「中国の株式市場が上昇し続けると信じ、盲目的に資金を投じた人々は、確実に騙されたのです。彼らは、上場会社のみならず、株式市場を煽ったエコノミストにも騙されたのです。株式市場を煽り立てた全ての人々は、このことについて責任を取るべきです」と、投資家に慎重な対応を求めた。

 市場で噂される当局の市場救済策について、程氏は次のように指摘する、「政府は現在、株式市場を下落するに任せており、既になす術がなくなっています。現在、銀行が抱えるリスクが更に大きくなっています。政府が売り抜けを図る場合、株価上昇の潜在力を持つ企業を新たに上場させる必要がありますが、このやり方は諸刃の剣です。第一に、こうした企業は見つかりません。中石油、中石化といった独占企業の株価は、現在底値まで下落しています。また、いわゆる大型国有企業の株式を上場させても、おそらく市場において希薄化が進み、更なる相場の下落をもたらします。また、皆が、新たな政府による資金の囲い込みであると考え、株式市場は更に下落します。政府は、本当になす術がないのです」。

(後略)

http://jp.epochtimes.com/jp/2008/04/html/d61534.html
大紀元時報



 簡単にまとめると、『中国共産党は色々と圧政を敷いて政治的には褒められたものではなかった。けれど、人々の生活がそれなりに豊かだったのでみんなは「政府は間違ってる」と思いつつも、我慢してきた。しかし、今年に入ってから経済が下落し始め、このまま行けば政府は経済の崩壊を押さえ込むことが出来ず、それと共に今まで我慢してきた民衆が不満を爆発させることになる。』、という可能性がある訳です。
 メンツの国である中国がそんな中で、自分たちの正当性の象徴である北京オリンピックにおいて世界中から反発を受けていることは中国当局の政権を揺るがしかねない事態なので必死で言論封殺を行っています。しかし、その言論封殺を行っているという事態が中国が今危険な状態になっているというなによりの証拠なのだ、と言う訳です。
 哲学さん的にはこの言説は半分は正しく、半分は間違っていると思います。
 昨日の記事で書いた通り、世界中で中国が批判を受けていると聞いて、逆に中国国民は外的から国を守るために一つになりつつある……という側面があります。まあ、それでも、やっぱり中国共産党がおかしい、と言う勢力もあり、簡単にどっちに偏っているかとは言い難いですが、そう言う二つの勢力が絡み合いつつ、微妙なバランスで中国は現在維持している――ように思います。
 しかしながら、そのバランスは薄氷の如くいつ壊れるか分からない脆いバランスなのですが。
 取りあえず、団結している勢力はこの度、ヨーロッパで大規模デモを行うみたいですね。

2008 年4月16日、フランス・パリ、ドイツ・ベルリン、イギリス・ロンドンの欧州3都市で今月19日、在留中国人が大規模な同時デモを予定していることがわかった。1万人規模の中国人が、「西側メディアの歪曲報道」への抗議と「チベット独立反対」「北京五輪の支持」を世界中に訴えるのだという。人民日報系「環球時報」(電子版)が伝えた。

3都市のうち最大規模のデモが予定されているパリでは、安全面を懸念したパリ警察の要請により、当初計画していたデモ行進からデモ集会に変更された。報道によると、フランスでは最近中国批判の報道が頻発しているため、安全面において楽観視できない状況。一部のパリ在住中国人は、「デモ当日(19 日)は銃撃事件が起こる」という差出人不明の脅迫メールまで受け取っている。

ベルリンでは、約2000人の在留中国人が「ドイツメディアの事実と異なる報道に抗議し、騒乱で亡くなった無辜の同胞を哀悼する」をテーマに、国会議事堂の前で座り込みデモを行う予定。ロンドンでも英メディアの歪曲報道に抗議するため、英国放送協会(BBC)本部の正門前に1千人を超える在留中国人が集まり、デモが行われるという。(翻訳・編集/NN)

http://www.recordchina.co.jp/group/g17843.html
Record China



 "人権の国"と謳われるフランスは特にチベット問題に対して格別な関心と問題意識を持つ人々が多く、中国に対する風当たりも強いです。特に、パリで障害者の聖火ランナーが襲われた事件があってからは中国人に対するフランスの評価は下落する一方です。まあ、その聖火ランナーを襲った事件は中国当局の自作自演だったことがネットで散々言われているのですが、ネットをしない人々はそんなことは知らないし、マスコミもそんなことを報道しないので相変わらず中国国民の殆どは障害者である聖火ランナーが襲われたことに対して力強い憤りを表しています。日本の一般のメディアでもこのことは報道されていません。
 これに対抗するためか、フランスのパリもダライ・ラマ14世をパリの名誉市民の称号を贈ることにしたそうです。

パリ市長、ダライ・ラマを名誉市民に 中国さらに刺激


 パリのドラノエ市長は16日、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世にパリ名誉市民の称号を贈ることを市議会に提案する考えを明らかにした。チベット情勢をめぐって中国政府は「ダライ集団」が暴動を画策したと強調しており、中国側の反発は必至だ。

 7日のパリでの聖火リレーの混乱などを受けて中国ではフランス系スーパーに対する不買運動も始まっている。ダライ・ラマ擁護の姿勢を明確にするドラノエ氏の動きはフランスに対する中国側の反感をさらにかき立てることになりそうだ。市議会への提案は21日。ドラノエ氏は声明の中で、名誉市民の称号を贈ることによって「平和の闘士をたたえ、チベットの住民への支援を確約する」と説明。チベットの現状については「住民は自らの尊厳と自由、生命を守ろうとしている」との認識を示し、チベット住民による戦いに「パリは連帯している」と強調した。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080417/chn0804170110000-n1.htm
産経ニュース



 あくまでパリ市民は中国との対決姿勢を崩さず、チベット支援を図るそうです。
 しかし、この対決のおかしなところは、

中国以外の国:「チベットの人権を守ってあげてください。宗教の自由を与えてあげてください。ダライ・ラマ14世はただの宗教家じゃないですか」
中国:「チベットの独立反対!祖国分裂反対!ダライ・ラマ14世はテロリストだ!」


 とかなり議論がかみ合っていません。チベットを独立させようなんて他の国は言っていません。それなのに、中国側は独立反対と叫ぶばかりです。話し合いの余地はありません。
 このまま互いにすれ違ったまま両者のぶつかり合いが続くと思うとどうにもやりきれません。
 さて、では肝心の聖火ですが、昨日はなんとかパキスタンを無事に終えたそうです。が……。

イスラマバード運動施設内で聖火リレー


 北京五輪の聖火リレーが16日夕(日本時間同日夜)、パキスタンの首都イスラマバードのスポーツ施設内で行われる。テロやチベット問題をめぐる妨害活動を警戒して直前にルートを変更、見学者も限定する異例の環境での開催。

 ムシャラフ大統領やギラニ首相も聖火リレーを見守る予定で、治安当局は陸上競技場などが集まる同施設周辺を厳重に警備。

 聖火リレーは当初、大統領府や国会などが集中する首都中心部の約5キロの区間で行われる予定だったが、変更された。

 中国と経済面や軍事面で協力関係にあるパキスタンではこれまで、チベット問題をめぐり表立った抗議行動は報告されていない。15日まで中国を訪問していたムシャラフ大統領は「パキスタンには中国の利益を害したいと思う人間はいない」と発言していた。

 次の聖火リレーは17日に隣国インドで実施。インドはチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世やチベット亡命政府を受け入れており、混乱する可能性もある。

[2008年4月16日16時25分]
http://beijing2008.nikkansports.com/news/f-sp-tp0-20080416-348974.html
nikkansports.com



招待客に限定し聖火リレー パキスタン、テロ警戒



 【イスラマバード16日共同】北京五輪の聖火リレーが16日夕(日本時間同日夜)、パキスタンの首都イスラマバードの運動公園で行われ、混乱なく終了した。テロやチベット問題をめぐる妨害活動を警戒して直前にルートが変更され、招待者も政府関係者らに限定される異例の開催となった。

 聖火はムシャラフ大統領とギラニ首相の2人から第1走者に引き渡され、その後、地元の有名スポーツ選手が数十メートルごとに次々にリレーして陸上競技場の周囲約3・5キロをゆっくり走行。陸上競技場のある運動公園周辺は治安当局によって厳重な警備が敷かれた。

 聖火リレーは当初、大統領府や国会などが集中する首都中心部の約5キロの区間で行われる予定だったが、変更された。
http://www.47news.jp/CN/200804/CN2008041601001047.html
47news



 なんと馬鹿げた光景でしょうか。本来ならば、首都の中心で大々的に観衆の前で走るはずだった聖火は、結局陸上競技場の周囲を数十メートル走ったら次の人に渡すという作業を観衆のいない、政治家と警察しかいない場所でやらされた……ただそれだけの聖火リレー。
 こんな馬鹿げたリレーをやる意味はあるのでしょうか。
 今日はチベット人の多いインドでのリレーです。果たしてどうなるのか……出来れば平和に行われることを祈るばかりです。


今後の聖火リレーのルート
4/17 ニューデリー(インド:首都)
4/19 バンコク(タイ:首都)
4/21 クアラルンプール(マレーシア:首都)
4/22 ジャカルタ(インドネシア:首都)
4/24 キャンベラ(オーストラリア:首都)
4/26 長野(日本)
4/27 ソウル(大韓民国:首都)
4/28 平壌(北朝鮮民主主義人民共和国:首都)
4/29 ホーチミン(ベトナム)
5/02 香港(中華人民共和国)
5/03 マカオ(中華人民共和国)
5/4-5/6 海南省(中華人民共和国)
5/7-5/10 広東省(中華人民共和国)
5/11-5/13 福建省(中華人民共和国)
5/14-5/16 江西省(中華人民共和国)
5/17-5/19 浙江省(中華人民共和国)
5/20-5/21 上海(中華人民共和国)
5/22-5/24 江蘇省(中華人民共和国)
5/26-5/28 安徽省(中華人民共和国)
5/29-5/31 湖北省(中華人民共和国)
6/1-6/3 湖南省(中華人民共和国)
6/4-6/6 広西チワン族自治区(中華人民共和国)
6/7-6/9 雲南省(中華人民共和国)
6/10-6/12 貴州省(中華人民共和国)
6/13-6/14 重慶(中華人民共和国)
6/15-6/18 四川省(中華人民共和国)
6/19 エベレスト山頂(チベット)
6/21 ラサ(チベット)

6/22-6/24 青海省(中華人民共和国)
6/25-6/27 新疆ウイグル自治区
6/28-6/30 甘粛省(中華人民共和国)
7/2-7/4 寧夏回族自治区(中華人民共和国)
7/5-7/7 陝西省(中華人民共和国)
7/8-7/10 山西省(中華人民共和国)
7/11-7/13 内モンゴル自治区(中華人民共和国)
7/14-7/16 黒竜江省(中華人民共和国)
7/17-7/19 吉林省(中華人民共和国)
7/20-7/22 遼寧省(中華人民共和国)
7/23-7/26 山東省(中華人民共和国)
7/28-7/31 河南省(中華人民共和国)
8/1-8/3 河北省(中華人民共和国)
8/4-8/5 天津(中華人民共和国)
8/6-8/8 北京(中華人民共和国)


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