2008年04月11日

聖火リレー中止の可能性!?

 なんと、IOC(国際オリンピック委員会)が北京オリンピックの聖火リレーを中止する可能性について発言したそうです。

北京五輪、海外聖火リレー中止の可能性も


【4月8日 AFP】チベット暴動への中国政府の対応に抗議し、ロンドン、パリなど北京五輪の聖火リレー通過ルートで妨害行動が相次いでいる問題で、国際五輪委員会(International Olympic Committee、IOC)の理事らは初めて、今大会の海外リレーを中止する可能性について言及した。

 グニラ・リンドバーグ(Gunilla Lindberg)IOC副会長によると、北京(Beijing)で10日から開かれるIOC理事会で、北京五輪の聖火リレーに関して見直される方針だという。また今後の大会におけるリレーについても取り上げるとみられる。海外リレーの中止はありうるかと質問された同副会長は、報道陣に「全面的な見直しが必要だと思う」と答えた

 ロンドン、パリの聖火リレーでは、中国政府のチベット(Tibet)自治区の統治手法やそのほかの人権弾圧に反対するグループなどが抗議行動を起こし、リレーに対する大規模な妨害が発生した。今後通過が予定されている都市でも、同様の抗議行動の計画が明らかにされている。

 ケバン・ゴスパー(Kevan Gosper)IOC 委員は、聖火リレーが世界中の人権活動家らが中国への反感を表す機会になってしまった点を指摘し「非常に失望している」と述べ、「彼らはその時々の問題が何であれ反感をぶつける。反感は今、中国が主催国となる五輪の聖火に向けられている」と批判した。(c)AFP/Charles Whelan


 国際オリンピック委員会としても、この現状をとても憂えているのでしょう。
 一部では今回の聖火リレーは「エクストリーム・聖火リレー」と呼ばれ、ランナー側が聖火を守りきるか、観客側が聖火を消すかどうかのゲームだ!!と騒がれている始末です。
 先日のサンフランシスコの聖火リレーについては以下のように記述されています。

4/9 サンフランシスコ(アメリカ)
開始前、州議会で抗議を持って迎えることを決議。開催の二日前に金門橋にて男女3人がよじ登り、「チベットに自由を」と書かれた横断幕を掲げ逮捕されるという華麗なプレイベントが行われたがルール上「前夜祭」に当たる為、残念ながら加点対象とはなっていない。同じ理由で開催数時間前に妨害チームセスナの「San Francisco supports Tibet」の横断幕vsリレーチームセスナの北京オリンピックを賞賛する横断幕(内容は不明)というセスナ機合戦、妨害チームによるダンボール戦車での天安門寸劇という芸術性高いプレーも今のところ加点対象には含めていない。戦車自体は美術点に加算。
開始直後、聖火ランナーが倉庫へ消える(トーチハイド)というエクストリーム・マジックショーを披露し、芸術点を稼ぐ。
偽の船や車を出し攪乱させた隙にバスで聖火を輸送するトーチドライブというトリックプレイを使用。高度な戦術を見せつける。
直前に短縮修正して発表し直したルートと全く別のルートで攻めるプレイに妨害チームは混乱。
その後、一般人が立ち入れない高速道路へと移動し(トーチハイウェイ)、妨害チームの裏をかく作戦に出る。
さらに、閉会式を中止し空港直行、強制送還というウルトラCをも成功させた。
リレーチームのエンターテインメント性と戦略性は高く評価される反面、資金力によってここまでの戦力差がでるのは公正ではないとの声もある。
結果的に中国人との衝突やリレーに乱入を試みたりしたが1人の拘束者で済んでいる。実にフェアプレイである。

アンサイクロペディアの「エクストリーム・聖火リレー」の記述より


 ちなみに、この『アンサイクロペディア』はWikipediaなどとは対照的に世の中の出来事などを皮肉って面白おかしく書いた風刺的要素の強いWEBサイトです。
 まあ実際に、サンフランシスコの聖火リレーは、酷いもので、走ってる途中でいきなりランナーは倉庫に連れられて、数時間後に走行ルートから外れた高速道路をランナーが走るという事態に。
 おかげで走行ルートで待っていた中華系の人々も「裏切られた」と発言しています。

 [サンフランシスコ 9日 ロイター] 米サンフランシスコでは9日、北京五輪の聖火リレーが始まったが、主催者側が混乱を回避するため土壇場になってリレールートを全面的に変更し、待ち構えていた多くの中国人サポーターや抗議者を戸惑わせた。

 青いユニフォームに身を包んだ長身の中国の警備関係者らに囲まれた最初のランナーは聖火を高く掲げ従来の出発点をスタートした。

 だが、ほどなく一団は水辺の巨大な倉庫へと消え、1時間後に倉庫から3キロ以上離れた幹線道路に姿を現し、見物客らを驚かせた。

 チベットの旗を持ったカリフォルニア州の高校教師(30)は「卑劣だと思う。市内を聖火リレーできないのなら、誰も五輪を応援しないということだ」とコメント。また、シリコンバレーで働く中国人エンジニアは「裏切られた気がする。リレーは、中国が五輪を開催することを世界に示すものだと思うからだ」と語った。

 サンフランシスコは中国系米国人が多く、多くの人が聖火リレーを誇らしげに待っていた。

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-31241420080409
ロイター通信



 観客の誰もいない場所をただただ走るだけの聖火リレーは一体なんの意味があるのでしょうか。閉会式もせず、とっとと次の国へ行ったそうで本当に、ただただ聖火を運ぶだけの行事になっています。痛いニュースなどでもネットの人達の批判的な意見が色々と書き込まれています。
 しかし、これに対して中国メディアは絶賛の報道をしています。

人目はばかる聖火リレー 中国系メディア絶賛、米では厳しい視線


 【サンフランシスコ=松尾理也】北米唯一の立ち寄り地、サンフランシスコで9日、行われた北京五輪の聖火リレーは、ロンドンやパリでみられたような大きな混乱はなかった。直前にルートを変更するという当局の大胆な措置が功を奏し、沿道に抗議団体の姿はほどんどない。ただし、通常なら寄せられるはずの温かい声援もなかった。人目をはばかるように駆け抜けた聖火は、世界から厳しい視線を向けられている北京五輪の姿と重なる
 今回の聖火リレーの出発地点は、米大リーグ、ジャイアンツの本拠地AT&Tパークに隣接する埠頭。チベット問題など中国の人権抑圧を非難する団体などのほか、北京五輪を支持する中国系米国人らも結集し、互いににらみ合う異様な空気に包まれた。
 当局は、リレー開始予定の午後1時直前、ルートを約半分に短縮すると発表。ほぼ同時に埠頭に最初の走者が姿を現し、トーチに採火。いよいよ走り出すかに見えた。
 ところが、パリなどでの態勢と同じく中国の警備担当者に守られた走者は、倉庫の中に姿をくらませてしまった。しばらくして複数の車両が別々の方角に走り出し、水上スキーや船舶まで出発した。裏をかく作戦は成功し、メディアまでもが完全に聖火を見失ってしまった。
 結局、聖火は当初予定されていた海沿いのコースとは離れた市役所近くの大通りに、バスから降りて登場。警官らが厳重に包囲する中、市北西部のゴールデンゲート・ブリッジに向けて走り出し、その後再びバスに戻った後、そのまま空港に直行した。
 たまたまリレーに出くわした通行人らが手を振る光景も一部でみられたが、懸命に聖火を追いかけた抗議団体側も、支援の中国関係者側も、結局追いつくことはできず、表面上はリレーは平穏に終了した
 「市民の裏をかく」という、このサンフランシスコ市当局のアイデアと手際を激賞したのが中国政府。周文重駐米大使は、リレーが「中国系を含む米国民の熱烈な歓迎によって成功した」と満足を表明する声明を発表した。AP通信によると、中国のメディアも「抗議活動家らは八方ふさがりに陥った」「まるでハリウッド映画のようにサスペンスとドラマに満ちたリレーだった」と、絶賛する報道が目立った。
 国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長も滞在先の北京で「幸運にも状況は改善された」と述べた。だが、本来記念すべき晴れの舞台であるにもかかわらず、人目をはばかるように通り過ぎていった聖火に対し、米国民やメディアが寄せる目は厳しい
 地元サンフランシスコ・クロニクル紙は「何という失態だ」と嘆いた上で、「サンフランシスコがいかに政治的な反対意見を尊重する街かということを示す絶好の機会だったのに、市はその機会から逃げ出した」と手厳しく非難した。
 米ゾグビー社の最新の世論調査によると、五輪開会式をボイコットすべきだと考える米国人は全体の48%に上り、出席すべきとする33%を大きく上回った。また、中国は五輪開催にふさわしくないとの回答は70%の高率に達している
 サンフランシスコのニューソム市長はこの日、「事故がなかったという意味で、リレーは成功だった」と述べたが、その強気の言葉とは裏腹に、五輪への批判は一層高まる気配だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080410-00000966-san-int
Yahooニュース


 この聖火リレー、今回のサンフランシスコのルート変更が逆に抗議家達の心を加熱させ、抗議運動を活発化させる起爆剤になっただけだと思います。
 これらの世界の流れを受けて、フランスのサルコジ大統領などは「中国がダライ・ラマ14世と対話することが開幕式に参加する条件だ」と声明を発表しました。(産経ニュースより)このまま行くとフランスの大統領まで北京オリンピックの開幕式をボイコットすることになりかねません。こうした空前の事態を治めるためにも中国にはチベット問題に対する真摯な対応を求めたい所です。

 以下、参考までに今後の聖火リレーの予定を書きたいと思います。

今後の聖火リレーのルート
4/11 ブエノスアイレス(アルゼンチン:首都)
4/13 ダルエスサラーム(タンザニア連合共和国:元首都)
4/14 マスカット(オマーン:首都)
4/16 イスラマバード(パキスタン:首都)
4/17 ニューデリー(インド:首都)
4/19 バンコク(タイ:首都)
4/21 クアラルンプール(マレーシア:首都)
4/22 ジャカルタ(インドネシア:首都)
4/24 キャンベラ(オーストラリア:首都)
4/26 長野(日本)
4/27 ソウル(大韓民国:首都)
4/28 平壌(北朝鮮民主主義人民共和国:首都)
4/29 ホーチミン(ベトナム)
5/02 香港(中華人民共和国)
5/03 マカオ(中華人民共和国)
5/4-5/6 海南省(中華人民共和国)
5/7-5/10 広東省(中華人民共和国)
5/11-5/13 福建省(中華人民共和国)
5/14-5/16 江西省(中華人民共和国)
5/17-5/19 浙江省(中華人民共和国)
5/20-5/21 上海(中華人民共和国)
5/22-5/24 江蘇省(中華人民共和国)
5/26-5/28 安徽省(中華人民共和国)
5/29-5/31 湖北省(中華人民共和国)
6/1-6/3 湖南省(中華人民共和国)
6/4-6/6 広西チワン族自治区(中華人民共和国)
6/7-6/9 雲南省(中華人民共和国)
6/10-6/12 貴州省(中華人民共和国)
6/13-6/14 重慶(中華人民共和国)
6/15-6/18 四川省(中華人民共和国)
6/19 エベレスト山頂(チベット)
6/21 ラサ(チベット)

6/22-6/24 青海省(中華人民共和国)
6/25-6/27 新疆ウイグル自治区
6/28-6/30 甘粛省(中華人民共和国)
7/2-7/4 寧夏回族自治区(中華人民共和国)
7/5-7/7 陝西省(中華人民共和国)
7/8-7/10 山西省(中華人民共和国)
7/11-7/13 内モンゴル自治区(中華人民共和国)
7/14-7/16 黒竜江省(中華人民共和国)
7/17-7/19 吉林省(中華人民共和国)
7/20-7/22 遼寧省(中華人民共和国)
7/23-7/26 山東省(中華人民共和国)
7/28-7/31 河南省(中華人民共和国)
8/1-8/3 河北省(中華人民共和国)
8/4-8/5 天津(中華人民共和国)
8/6-8/8 北京(中華人民共和国)




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