2008年02月24日

よくわかるコソボ問題

 最近コソボがセルビアから独立を宣言し、それをEUやアメリカが承認しました。
 果たして何故この場所がこんなにも問題になっているのでしょうか。
 メモ代わりに軽くまとめておきます。

 コソボはセルビア共和国にとって日本の京都のような場所です。
 建国のシンボルであり、とても神聖な場所です。
 しかし、そこに住んでる人のほとんどがセルビア人ではなく、アルバニア人(いわゆるコソボ人?)です。
 元々セルビア人にとってコソボはとても大事な場所でしたが、昔「オスマン・トルコ帝国」にセルビア人が追い出されてしまったからです。
 で、やっとセルビア人が戻ってきたと思ったらそこにはすでにアルバニア人が住んでいたと言う訳です。
 もう何年も住んでおり、追い出すことも出来ないので、結果的にコソボのほとんどがアルバニア人になってしまいました。住民の9割がアルバニア人で、セルビア人は全体の6%しか住んでません。
 でも、セルビア人にとってはとても大切な土地なのでコソボは手放したくありません。
 が、アルバニア人からすれば、もう住民の9割がアルバニア人なので、コソボはセルビア人達ではなく、自分たちのものとしか思えません。
 だから、独立を宣言した訳です。

 まあ言ってみれば、京都に大量の在日外国人が住み着いて、独立を宣言されるようなものです。
 あるいは、在日米軍基地が「ここは俺達が住んでるのだから俺達の国だ」と言って独立したりするのを想像してみるのもいいかもしれません。
 哲学さんとしては、セルビア人の心情も分かります。
 が、アルバニア人もかれこれ200年も住み着いてますので独立したいと言う気持ちも分からないでもないです。
 国際社会はセルビア人の反対を押し切って次々とコソボの独立を承認しています。
 とはいえ、コソボはセルビアにとってとても神聖な場所であることに代わりありません。殺してでも奪い取りにくる可能性は高いです。そうしてまた戦争が起きてしまうかも知れません。

 正直言って、最良の解決方法など見つからない問題ですが、どうにか穏便に解決されることを願います。


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Posted by 哲学 at 23:48│Comments(0)解説
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